非常時の助け合い確認/伊良部
地域活性化へ連携も/日本カツオ学会ワークショップ
12月に宮崎県日南市で開催される「カツオフォーラムin日南」・「カツオ漁港のかあちゃんサミット」を前に、日本カツオ学会(会長・若林良和愛媛大学教授)は12日、伊良部漁協で「生活者視点の防災講演会・ワークショップ」を開いた。参加者らは、今後広域的地域間共助のネットワーク確立に向け活動を展開していくことを確認した。
同ワークショップは、国の2013年度広域的地域間共助事業の一環。テーマは「カツオがつなぐ絆~黒潮ネットワークによる広域的地域間共助」。黒潮に面する海で生活をする者同士が、カツオ漁業の生産・加工を基軸に、新たな視点で地域活性化と防災の分野において連携・結集するのが目的。
この日は、東北大学教授で民俗学者の川島秀一さんが講師に招かれ「漁港地区における生活者視点の防災について」と題して講演した。川島さんは1771年に発生した明和の大津波によって打ち上げられた大岩や人魚伝説など説明した。
同サミットでは、地域自慢のカツオ料理・加工品レシピコンテストが開かれる。下地敏彦市長は参加する予定。下地市長は、伊良部の女性たちがカツオ料理レシピコンテストで腕前を競うため激励する。
同学会は2011年、伝統カツオ漁が盛んな高知県黒潮町、宮古島市、宮崎県日南市など16自治体と愛媛大学や高知大学などの水産分野の研究者ら12人が発起人となって設立された。宮古島市では昨年、カツオフォーラムが開かれた。
学会では、カツオ資源の保全や有効活用に向け、官民が一体となって実態調査・研究・情報交換などに取り組んでいる。
広域的地域間共助 災害時の支援・受援に向けた連携の取り組みや非常時の助け合いの取り組み。