2013年11月28日(木) 9:00

「宮古島産黒豆」/國仲洋子

2013.11.28 ペン遊ペン楽


 年齢のせいか、食事の内容に気をつけるようになった。職場健診では、平均値より高いまたは低い値が出ると再検査を促す文書が送られてくる。マスコミでも生活習慣病や健康に関する特集が少なくない。高齢化社会に生きる私たちは、どこを向いても健康でいることを求められる窮屈ながらも有り難い時代の住人なのだ。


 今や私も堂々の中高年の一人である。体の不調に悩まされつつ、健康に良いと聞けば玄米食に替えサプリメントや健康食材に手を出す。そして、いろいろと試した結果、ハマったのが生姜と黒豆だった。生姜は新陳代謝を良くするのに効果絶大。味も一段と引き立つので、味噌汁、魚料理、ミルクティー、何にでも使う。


 また黒豆は、栄養豊富な食べ物ということがよく知られている。実は、老化防止・アンチエイジング効果も高いことを知って、食生活に積極的に取り入れることにした。食べ始めてから、豆の奥深い味に魅せられ今やお取り寄せで注文する程、豆類全般が好物になった。


 そんな中、久しぶりに集まった従兄弟会で、宮古島産黒豆(ササゲ)をもらった。その見事な黒豆を手にしていると、小さいころ食べた、フキャギ(豆もち)を思い出した。蒼い夜空に浮かぶ十五夜の月灯りの下で口にした、あの塩味のフキャギである。


 早速、豆ご飯にして食べてみたところ、その美味しさに改めて感心させられた。黒々と色艶良くホクホクした豆の味わいが何とも言えない。なじんだ味だからなのか、格別素晴らしい味に思えた。わざわざ北海道や京都の物でなくても、体に良く美味しい食材は自分の足元にあったのだ。


 そこで、宮古島産黒豆について少し調べてみた。すると、面白いデータが見つかった。大阪府立大学の平成24年度豆類振興事業研究がそれである。それによると、宮古島産黒豆の種子中のポリフェノール含有率は、何と京都産大納言小豆よりも2倍も高かった。中でもさらに高いのが多良間産黒豆である。


 台風が多く山も川もない宮古島諸島。四方を海に囲まれた環境のもたらす影響か、地質に関わりがあるのか? そういえば、雑草ビデンスピローサ(ムツウサ)も宮古島産に優れた成分が多いことが分かったため、製薬会社が目をつけ栽培が始まったと聞く。黒豆も島の環境の恵みなのだろうか?


 人間にとっても植物にとっても過酷な自然条件の宮古島。そんな厳しい環境の中に神様は秘かに宝物を用意していてくださったのだろう。


 自然の恵みに感謝の思いを巡らせつつ、では、生姜の成分はどうなのだろう? その他の食材も黒豆やビデンスピローサのように他地域との違いはあるのか、職場健診の結果と同じくらい、気になる今日この頃である。