2014年4月30日(水) 8:55

自己愛こそ他人との良い関係をつくり幸福になる土台である

沖縄国際大学名誉教授 福里盛雄


1 自己愛とは、どういうことでしょうか


 自己愛とは、自分をこよなく好きになることであります。自分をこよなく好きになるとは、自分の長所も短所も含めて丸ごと受け入れることであります。自分のありのままを心から容認することであります。そのような自分を愛することを言います。


 背の低いアフリカのある男の人に「あなたは背が低いからかかとの高い靴を履いたらいいのに」と言ったら、その男の人は私たちを創造した神が自分を創造したのだから、創造されたそのままの自分を心から受け入れて生きていけば良いのです」と答えたというのです。この男の人は、自分をそのまま受け入れていると言えます。
 童謡の一つとしてよく歌われている歌に「ぞうさん、ぞうさん、お鼻が長いのね。そうよ、かあさんも長いのよ」の一節があります。お鼻が長いと言われても、大好きなお母さんもお鼻が長いのよ、と自分の鼻の長さを心から受け入れています。
 このように、自己受容とは、自分のありのままを容認し、そのような自分を丸ごと心から愛することであると言えます。
 自分を愛することができない人は、他人とよい人間関係を築くことは、大変困難だと言われています。また、よい人間関係をつくることのできない人は、社会的に良い働きをすることも困難でしょう。
 社会的に良い働きをして成功した多くの人は、自分を愛した性格の持ち主たちです。


2 自分を愛する能力は、どのように修得されていくのでしょうか


 人は生まれながらにして、自分を正しく愛する能力を持ってはいません。生まれて成長していく過程でそれを修得するのです。人間は他の動物とは異なって早生だと言われています。他の動物の子は生まれてまもなくすると、自分で立ち上がり、自力でお乳を飲みます。ところが、人の子は約1年してやっと立ち上がりヨチヨチ歩くようになります。そういう状態なので、人の子はその間に親の愛情だけに頼って生きていくのです。
 その間の子の親、特に母親に対する信頼はすべてを委ねる信頼状態にあります。子は幼いときは、親との不分離の一体感を持っていると言われています。そのように親の愛によって子は、自分が愛されていることを実感し、そのような親の愛を心の栄養剤として、自分を大切にし、他人を思いやる心を修得していくのです。自分を愛さない者は、他人をも愛することはできません。
 親の愛を最も必要とする幼少時に親に捨てられ、親に虐待され、家庭の温かさに恵まれなかったとしたら、その子は自分を愛することはできないまま、精神的に障害のある人間に育つ可能性が大きいと言われています。そして、他人との良い人間関係がつくれず、社会的に孤立し、生涯を無意味に過ごすことになります。私たちは子供時代を親の愛に包まれて生き直すために、もう一度、子供に戻ることはできません。それが不可能ならば、人間の創造者の「あなたは私の目に高価で尊い。私はあなたを愛している」という言葉を信じ、自分に与えられた特質を心から大切にし、自信を持って誇り高く生きるのです。
 そうすれば、社会的に有用な存在感のある一人として確信が沸いてきて、そういう自分を大切にし愛するようになるのではないでしょうか。どうしても自己愛は私たちが幸せに生きるためには大切な要素である。人間にとって最も重要な夫婦関係においても、お互いが自己愛に成長していなければ、夫婦関係は幸せになれないのです。自己愛の深い者は、自分と同じように相手をも愛することが、できると言われています。

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