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行雲流水
2014年10月18日(土)8:05

「ロボット」(行雲流水)

 安倍晋三首相が化学技術関連の国際会議で、人口減少対策としてロボット先端技術の活用促進に意欲を示した。人とは比較にならないほどスピーディーに働くロボットによる労働力不足解消や飛躍的な生産性向上を視野に入れている。首相は農業や介護、サービス分野での導入に期待を込めた

▼今から40年ほど前、自動車などの組み立てラインにおける人間の「歯車化」いわゆる「人間疎外問題」がクローズアップされた。ある学者は同問題の解決にロボットの導入を提唱。理想的な職場には生産工程が自動制御(ロボット化)された石油化学コンビナートを例示した。コンビナートの生産プラントは、生産性が高い割に軽作業で仕事に追い回されることもない快適な労働環境という

▼日本は少子高齢化が急速に進み、経済成長が鈍化した。ロボットは年金や税金を納める現役世代の生産性(所得)を高め、少子高齢化の影響を取り払う力になると、日本再興の将来像を描く

▼宮古も全国同様に高齢化が進んでおり今後、労働力不足解消や「楽々農業、楽々介護」の実現にロボットの力が必要になってくるに違いない

▼宮古島市は2025年度には3人に1人(30%)が65歳以上になると予測する。宮古の農業人口は60歳以上が75%を占め、担い手育成が急務となった。高齢化に伴い要介護者も徐々に増えている

▼農水省は除草や家畜排泄物の洗浄消毒などをはじめ各種作業に役立てるロボットの開発を構想。介護関係では癒やしや見守り、歩行支援をするロボットの開発が実現した。技術大国日本が「ロボット王国」になるのは夢ではないのかもしれない。

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