かん水作業始まる/キビ被害の軽減へ
農家負担は1台1500円
サトウキビの葉が変色するなど少雨被害が確認されている地域でかん水作業が始まっている。干ばつ傾向の解消と徐塩が狙い。かん水の費用はトラック1台3500円。うち2000円が補助、農家負担は1500円となっている。
今回のかん水は、一部地域における少雨傾向を受けて実施。12~13日に接近した台風19号によって吹き上げられた塩がサトウキビの葉に付着していることなども想定し、かん水で塩を除去する作業も兼ねる。
少雨被害は城辺地区の保良、吉野、仲原、西東、七又、皆福のほか平良地区では狩俣でも確認された。今夏の雨が、島全体ではなく部分的に降ったことが被害の要因とみられる。被害地域は雨に恵まれなかった。
これらの地域では、葉が緑色から茶色に変色している。特に海岸沿いのほ場の被害が大きく、少雨の影響が顕著に出ている。
このような状況を受けて関係機関・団体で構成する干ばつ対策会議がかん水を実施する方針を確認。1農家当たり10㌧トラック9台分(面積にして30㌃)を1巡目とし、農家負担額は前年と同額に据え置いた。
かん水の申し込みは原料員が受け付け、かん水作業は宮古地区トラック事業協同組合が実施している。
かん水は早いところでは18日から始まった。城辺の吉野や皆福などで集中的なかん水が見られる。
作業はトラックの荷台に積んだタンクから放水する方法で行われている。作業員が畑全体に行き渡るように放水し、弱ったサトウキビの回復に努めている。
城辺の保良方面で作業をしている男性は、「8月からほとんど雨がないところもある」と話し、かん水の必要性を強調した。