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行雲流水
2015年8月11日(火)9:01

【行雲流水】「オペラ歌手の砂川涼子」

 8月6日、マティダ市民劇場で、文化庁と日本オペラ振興会の主催で、ビゼー作曲のオペラ「カルメン」が藤原歌劇団によって公演された。この公演には多くの市民が駆けつけ、その魅力に圧倒された

▼自由奔放に生きる情熱的で魅惑的なカルメン。その魔力に誘惑されて彼女のとりこになるドン・ホセ。ホセを愛し、取り戻したいと願ういいなずけのミカエル。しかし、ホセはカルメンに迷い、カルメンは人気者の闘牛士エスカミーリョを追い、ついにはホセに殺される。それぞれが個性的で魅力的な歌唱で感情や意思を表現する。伴奏とコーラスがそれを増幅し高揚させる。恋愛葛藤の悲劇を描いて、人の心を開放している

▼ミカエルを演じたのは宮古島市出身の砂川涼子さんで、伸びのある美しい歌唱と豊かな表現力で聴衆を魅了した

▼交流会で折江忠道公演監督は語った。清純なミカエルには、涼子さんの素直で温かい人柄がにじみ出ていた。そのような純粋さをベースにさらなる感動を呼ぶ舞台をつくりたい。涼子さんは、これまで指導してくれた宮国貴子先生をはじめ、諸先生方や、「故郷」への思いを熱く語り、宮国貴子さんは、宮古島市少年少女合唱団の団員たちが本物に触れ、同舞台に立てたことの感動を語った

▼砂川涼子さんは、武蔵野音楽大学院を修了、イタリアに留学、国の内外で多くの賞を受賞、現在藤原歌劇団に属し、活躍している

▼オペラには特有の発声法があり、言語も多様。人間関係もある。種々の困難を克服、研さんを積んでここまで大成した彼女を称え、一層の精進を期待したい。

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