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2015年8月18日(火) 9:01

【行雲流水】「死んだ男の残したもの」

 「若者らしく哀切に、悲哀において快活に、-誇りかにつつましく、折から彼はやってきた」-三好達治の案内で第一詩集『二十億光年の孤独』をひっさげて、さっそうと登場してから60年余、谷川俊太郎は優れた現代詩を書き続けてきた


▼彼の詩に、武満徹が曲をつけた歌「死んだ男が残したものは」を森山良子が歌っている


▼1「死んだ男の残したものは/ひとりの妻とひとりの子ども/他には何も残さなかった/墓石ひとつ残さなかった」。2「死んだ女の残したものは/しおれた花とひとりの子ども/他には何も残さなかった/着物一枚残さなかった」。3「死んだ子どもの残したものは/ねじれた足と乾いた涙/他には何も残さなかった/思い出ひとつ残さなかった」


▼4「死んだ兵士の残したものは/こわれた銃とゆがんだ地球/他には何も残せなかった/平和ひとつ残せなかった」。5「死んだ彼らの残したものは/生きてる私 生きてるあなた/他には誰も残っていない/他には誰も残っていない」。6「死んだ歴史の残したものは/輝く今日と また来る明日/他には何も残っていない/他には何も残っていない」


▼戦争の無残さ、おろかさと平和の尊さ、それを守ることの歴史的使命が訴えられている。「死んだ人びとは、もはや黙ってはいられぬ以上、生き残った人びとは沈黙を守るべきなのか」(タルジュー)


▼83歳になった詩人は語っている。「平凡で穏やかな未来がいい。しかし、そういう未来が、難しい時代になってきた」

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