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【特集】新年号
2016年1月1日(金)9:16

授業の質向上に意欲

文科大臣奨励賞に飛躍誓う/平良優教諭(南小)
教育の新しい風に期待


平良教諭の授業では、教室に子供たちの笑顔が広がり、学ぶことの楽しさを感じさせる雰囲気が広がっている

平良教諭の授業では、教室に子供たちの笑顔が広がり、学ぶことの楽しさを感じさせる雰囲気が広がっている

 2011年度から全国の小学校では、新学習指導要領が全面実施され5、6年生の外国語活動が必修化された。スタート時から外国語活動における授業の質向上を目指して取り組んできた南小学校の平良優教諭(38)が昨年、その活動の実績が評価されて文部科学大臣奨励賞を受賞した。目指す教諭像については「子に『力』をつける教師になりたい」と述べ、目線は未来に向いている。

 受賞対象となった活動は、外国語活動の中でALTに話しかけて積極的にコミュニケーションを楽しむ子供たちの姿を見て「コミュニケーション」という視点からの活動を実践した。

 視点を変えたことで、それまでの「遊び感覚」から「学習感覚」のある授業へと変容し、授業の質が大きく向上した。

 さらにその内容面を国語科や社会科と関連させ、知見をつなげることで主体的に思考する知的な活動へと変化した取り組みなどが高く評価された。

 さらに平良教諭は昨年、公益財団法人の研究員、研修員としての実践や、宮古の小学校教諭では初めてとなる英語授業マイスターに認定されるなど、英語教育推進に大きく貢献したことが認められて県教育関係職員表彰も受けた。

 平良教諭の授業風景は、スタートと同時に子供たちの視線を釘付けにし、ゲームを用いたりしながらどんどん子供たちの興味を刺激し、「学ぶ」ことの楽しさが教室全体に広がっていく。 

 多くの先輩たちから刺激を受けたと話す平良教諭。目標については「教師という職業は授業技術を身につけることが最も大切で、そのために頑張りたい。確実に子供たちに力をつける教師になりたい」と力強く話した。

 そんな、平良さんの頑張りに対して、南小の屋嘉比邦昭校長は「平良教諭の周囲の仲間たちで研究会を立ち上げて、教科を限定せず、仲間たちと一緒に宮古に新しい教育の風を吹かせてほしい」と話した。

 日本の国語教育のために73歳まで、現役教師として活躍した大村はまさんの言葉に刺激を受けたと話す平良教諭。

 その大村さんは「愛情深く、子を優しく扱うのは教師でなくてもそうすべきであり、熱意、誠意があるのも当たり前。教師という職業を持っているのであれば、確実に生徒に学力をつけるべき。学力を伸ばしもしないで『子供がかわいい』などと言ってほしくない」としている。

 その言葉を胸に、平良教諭は「教師の教師たる技術」獲得を目指して、これからも子供たちの待つ教壇に向かう。

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