「家族の決心必要」/依存症を知るセミナー
大黒さんが支援の流れ説明
依存症を知るセミナーが9日午後、市の中央公民館であった。依存症回復をサポートするセレニティパークジャパン沖縄ディレクターの大黒武さんが講話。当事者に「依存症」を気付かせるインタベンション(介入)について、「必要なのは家族の決心」と話し、回復支援における家族の立ち位置の重要性を説いた。
ワンネスグループが主催するセミナーの宮古島開催は4回目。この日は保護観察所の取り組みと、依存症からの回復支援のあり方について考えた。
インタベンションについて大黒さんは、「依存症に苦しみながらも『否認』を続け、治療につなげようとしない依存症者を説得し、治療につなげる方法」と説明した。この際、「必要なのは家族の決心。当事者の決心はインタベンション後になる」と語った。
併せて、回復への道筋を明確に示すことを「大切なこと」の一つに挙げた。当事者への愛情表現も欠かせないと指摘。何のための支援なのか、何のための回復プログラムなのかを当事者に伝えるよう促した。
那覇保護観察所宮古島駐在官事務所の髙野信幸保護観察官は、更生保護の概要について詳しく説明した。
次回のセミナーは9月10日午後1時30分から。会場は市中央公民館。依存症に苦しんだ大黒さん自身が体験談を語る。