2017年8月31日(木) 9:06

市長ら5人「背任」で告発/観光プロモ問題

市議、市民有志38人 宮古島署に告発状提出


市議5人と市民有志を含めた38人で下地市長ら5人を「背任」で告発した会見=30日、市中央公民館

市議5人と市民有志を含めた38人で下地市長ら5人を「背任」で告発した会見=30日、市中央公民館

 2014年度に宮古島市が一括交付金を活用して実施するも、多くの疑惑が浮上し、いまだに真相解明には至っていない「観光プロモーション事業」について30日、一部市議会議員と市民有志が宮古島警察署を訪れて代理人弁護士と共に告発状を提出した。下地敏彦市長と長濱政治副市長ら関係者5人が「共謀の上、文書を偽造するなど市に財産上の損害を与えた」とし、「背任罪」に当たるとしている。


 そのほか、告発されたのは、当時の市観光商工局長だった下地信男生活環境部長と同事業を受注し実施した「宮古島まちづくり研究会」で当時理事だった甲田鳳弘氏と同研究会の当時事務局長だった小口憲康氏の5人。


 今回の告発について、下地敏彦市長は「何の事実に基づいているのか分からないが、いずれにしても告発の内容を見てからしかコメントできない」との見解を示した。


 告発内容は▽2回目の入札依頼書作成日と提出期限日、入札見積辞退届、契約等がすべて同日(7月4日)に行われている▽偽造された見積書および入札見積辞退届が提出されている▽市長と甲田氏との間で不可解なつながりがある▽予算(3700万円)の具体的な使途を示す詳細が開示されていない-など7項目を揚げて、刑法第247条(背任)に該当するとして処罰を求めている。


 告発状を提出後、告発人代理人の沖縄合同法律事務所の喜多自然弁護士と赤嶺朝子弁護士らが市中央公民館で会見を開き、告発理由について説明した。


 喜多弁護士は「この問題ではいろいろな犯罪が成立する可能性はあるが、まずは当局の責任を追及する。社会的に見てもその部分が大きな問題。特に市長が(同研究会)との強い関係性の中で積極的に動いてこのような事態になっているので、市長の責任が一番重い」と説明した。


 告発した5人については、市長、副市長、下地部長は市に対する背任で、同研究会の甲田氏と小口氏については背任の共犯と位置付けている。


 「背任」について、喜多弁護士は「市長や公務員など一定の任務を与えられている人は本来、信頼関係の下に与えられた任務においてその権限を行使すべきだが、それに背いてその権限を乱用して損害を与えた場合は犯罪になるし、全国的に話題となっている森友学園問題も『背任罪』で告発されている」と述べた。


 今後については「警察が内容を検討して正式に受理するかどうかは改めて連絡が来ると思う」と述べた。


 受理された場合については「警察の捜査はこちらが提出した告発内容に拘束されるものではなく、捜査の中で詐欺だとか文書偽造だとかについて事実関係の確認が取れれば新たに立件されることはあり得るし、捜査の中では関係者の取り調べもあり、その供述が新たな証拠にもなっていく」と説明した。


 そのほかにも、同事業においては「調整旅費および諸経費」として421万9260円が計上されているが、小口氏は当時3回程度しか来島しておらず、旅費以外の諸経費を合わせたとしてもその額は過大で、その内容を裏付ける証憑書類すらも存在していないことも問題視している。


 今回の告発状が正式に受理されれば警察の捜査がスタートし「起訴」「不起訴」の判断となる。


 今回、告発したのは市議会無会派議員の國仲昌二氏、新城元吉氏、上里樹氏、仲間賴信氏、石嶺香織氏と市民有志を含めた38人。

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