サトウキビ 種苗施設の設置要請
市が山下大臣政務官に/台風被害状況を視察
内閣府の山下雄平大臣政務官が23日宮古入りし、台風18号の直撃で大きな被害を受けたサトウキビ畑を視察した。視察後は下地敏彦市長と会談し、サトウキビの種苗センター宮古分室設置の要請を受けた。山下大臣政務官は被害支援および種苗確保に理解を示し「各省連携して対策を講じていきたい」と述べた。
山下大臣政務官は同日午後の便で宮古入り。そのまま市やJAの職員とともに被害現場を視察した。
主に伊良部島と平良狩俣地区の現状を見た。葉がちぎれたり、梢頭部が折れたりしている被害を目視したほか、拡大が懸念されている塩害も確認した。
視察後に行った下地市長との面談では「各地を見て話を聞き、想像以上の被害を確認した。(新植)夏植えの今後の発育に与える影響も懸念されるため、来年以降の影響も政府として見ていかなければならないと強く感じた」と述べた。
その上で「塩害も大変であり、除塩のための水の確保が必要になる。地下ダム4基態勢を急ぎ、伊良部島にも早く水を送れるよう政府が一丸となって頑張らなければならない。内閣府だけでなく各省連携して対策を打ちたい」と述べた。
下地市長は「被害状況次第では、今後政府の協力が必要になることもある。そのときはぜひ協力をお願いしたい」と話した。
サトウキビの生産振興に関する要請も行い、「県全体生産量の5割を栽培する状況を鑑み、宮古島市への種苗管理センターの分室誘致に向けて支援を」とする要請書を手渡した。
市長との会談後、報道陣の取材に応じた山下大臣政務官は「(政府に)どういった対応が求められて、どう対応すべきか。政府を挙げて取り組みたい」と被害支援を約束。種苗センターの分室設置については「市長から具体的に熱心な話をいただいた。種苗の確保は喫緊の課題だ。農林水産省に伝えるほか随時話を聞いていきたい」と述べた。