技術たたえ黄綬褒章伝達/上布染織製作者の平良さんに
市は10日、市役所で2020年秋の黄綬褒章伝達式を行った。座喜味一幸市長が、宮古上布染織製作技術者、平良清子さん(82)=平良=に業務精励(文化財保護業務)による黄綬褒章を伝達し、長年の功績と栄誉をたたえた。
平良さんは、宮古上布染織技術者として、60年以上の長きにわたり製作を続け、藍染め、織りの工程において第一線に立つ技術者として活躍し続けている。
宮古上布保持団体役員、宮古織物事業協同組合役員を歴任。近年では特に後継者育成において現役で講師を務め、担い手育成に尽力してきた功績が認められた。直近では2018年に文化庁長官表彰を受けている。愛称は「テル先生」。
伝達式で、座喜味市長は「宮古上布は国指定の重要無形文化財です。宮古上布の藍染め・織り技術を含めてこれまで60年余の長きにわたった功績には、ただただ敬意を表するところです」と述べた。
その上で「これからも宮古上布の伝統技術を維持しながら、後継者育成に力をお貸しください」と期待を込めた。
市教育委員会の大城裕子教育長は「これからもお元気で技術を多くの後継者に教えてほしい」と語った。
平良さんは「お家でできる仕事はこれしかないと思い、ここまで宮古上布の藍染め・織りの工程をやってきた。これからも宮古上布を支えながら頑張っていく」と決意を新たにした。
宮古上布保持団体の新里玲子代表が同席した。