理想通貨14万ミャーク/エコ活動のバロメーター
協力店増、市民浸透が課題/市3年間配布実績
2018年度から宮古島市が発行する「理想通貨」の2020年度までの実績が合計で14万1260M(ミャーク)となっていることが市エコアイランド推進課のまとめで分かった。同通貨は「宮古島のために良いことをした人に、ちょっと良いことで応えたい」をコンセプトに発行されており、ビーチクリーン活動などに参加すると入手することができる。取得した理想通貨は使用できる協力店で割引などのサービスを受けることができる。
通貨単位は当初「1M」「10M」「20M」「50M」で、1Mは金額にすると10円台。
デザインはグルクンやガジュマル、サシバ、パーントゥの4種類だったが、19年度に「5M」のミヤコカナヘビが加わり、現在は5種類となっている。
理想通貨の協力店は初年度の18年度が14店舗だったが、19年度に倍増の32店舗となり、20年度も32店舗となっている。
年度別の配布実績では、18年度が8万6503M。19年度に1万7650Mと落ち込んだが、20年度は増えて3万7107Mとなっている。
同課によると、これまで普及促進の観点から学校のエコ活動に贈呈したり、フードバンクの取り組みにも活用するなどの活動を展開してきたという。
一方で、協力店舗が2年連続で32店舗にとどまっていることを課題として挙げ、さらにエコ活動をした子供たちがもらった理想通貨を気軽に活用できるような協力店舗を増やすことも検討している。
今後の運用について、同課では「この理想通貨の活用が増えるということは、それだけエコ活動が行われたというバロメーターにもなる。今後、協力店の増加などの取り組みを強化し、理想通貨が幅広く浸透して気軽に利活用できる環境を整えたい」と話した。
そのほか、市の理想通貨は2019年度グッドデザインアワード(主催・日本デザイン振興会)でグッドデザイン賞を受賞している。