宮古毎日新聞(電子板)の試読はこちらから|宮古毎日新聞社

2021年8月21日(土) 8:58

各家庭で旧盆「ンカイ」

線香たき ごちそう供え/コロナ禍、家族だけで静かに


墓前で線香をたいて、その線香の火を絶やさないようにしながら先祖を家まで導く狩俣さんの家族=20日、平良地区

墓前で線香をたいて、その線香の火を絶やさないようにしながら先祖を家まで導く狩俣さんの家族=20日、平良地区

 先祖の霊を後世から迎える旧盆(ストゥガツ)が20日から始まった。コロナ禍、各家庭では親族は集まらず家族だけで初日の「ンカイ(迎え)」が行われた。仏壇に線香をたいて先祖を迎え、ごちそうなどを供えてもてなした。墓地では線香をたいて先祖を自宅まで迎える昔ながらの光景が見られた。


 城辺の平良清善さん(85)の自宅では、妻の継子さん(85)の2人だけで旧盆を迎えた。


 島外にいる2人の息子には1カ月前に「今は来ない方がいい」と電話で話したという。


 ンカイの日には「『今、線香をたいたので、宮古に向かって手を合わせて』と電話で伝えたという継子さん。「しばらく孫の顔も見ていないので寂しいが仕方ない。先祖も理解してくれていると思う」と話した。


 仏壇にはリンゴやミカン、ブドウなどの果物のほか手作りのサタパンビン、三枚肉、昆布、大根、島豆腐の煮物を供え、家族の健康とコロナの早期収束を願って手を合わせた。


 平良荷川取の墓地では、夕方ごろから家族連れらが訪れ、お供え物をして線香で先祖を出迎える姿が見られた。


 先祖の墓の近くに住んでいるという狩俣照雄さん(71)は子や孫たちと一緒に墓前で線香をたいて出迎えた。


 狩俣さんは「去年も新型コロナで自粛した旧盆だった。今年はさらに厳しい状況なので家族だけ過ごすことにした。本来であれば本土に住む子供を呼んで過ごしたいが残念。来年は例年通りの旧盆をみんなで過ごしたいね」と話した。