精神科医療で功績

2010年度県功労者（社会福祉部門）で表彰を受けることが決定した平良賀計さん＝29日、那覇市、天久台病院

　【那覇支社】県は29日、２０１０年度県功労者を発表した。今年度の受章者は11人で、このうち社会福祉部門功労で宮古島市出身の平良賀計さん（87）＝医療法人天仁会・天久台病院会長＝が選ばれた。来月３日に表彰を受ける。

　平良さん、沖縄における精神科医療の先駆け的存在として精神障害者の治療対策と知的障害児の教育福祉対策に尽力したことなどが認められた。
　また県精神病院協会会長として精神衛生事業の推進発展に貢献した。
　表彰の知らせを受けた平良さんは「受章対象者となったのを不思議に思う。対象者としての実感がない」と謙虚な態度で笑顔をみせていた。

　平良さんは１９２２（大正11）年12月10日、宮古島市平良西里生まれ。旧制宮古中学を卒業後、台北帝国大学医学専門部を卒業後、慶応義塾大学で医学博士号を取得した。１９５８年に天久台病院の前身である中央精神科医院を開業した。

　県現代俳句協会会長を務めるなどの社会活動も展開。昨年秋には瑞宝小授章の叙勲を受けるなど、これまでの社会貢献に対する賞を数多く受けている。