古布で洋服をデザイン
杉浦さん、宮古で初の作品展
古布を再利用して作った洋服や帽子、バッグの展示会が30日からスタジオゆい(平良字下里)で始まった。材料の古布は28年にわたり日本各地で収集されたもので、収集、デザインした杉浦和子さんは「古布がかもし出す独特の色合いや質感を実感してほしい」と来場を呼び掛けた。5日まで。入場無料。展示品は販売もする。
杉浦さんは神奈川県出身。沖縄本島での作品展はあるが、宮古島では初めて。
今回は主に東北地方で集めた野良着や布団、風呂敷などで作った作品を展示。
中には大漁旗や芝居小屋の舞台の緞帳、鯉のぼりで作った洋服やぞうきんを利用した帽子など、見捨てられた布を継ぎ合わせ再生させた作品約70点を展示した。
杉浦さんは「農家に嫁いできた女性たちが自分の着物をほどいて家族のために縫った野良着は、その縫い目、縫い目に深い愛情とパワーを感じる」と話した。
展示会場を提供した小川京子さんは「物は違えど布を織るという思いや布の対する思いは同じ。杉浦さんの作品展は宮古上布への思いを共有することにもつながる」と語った。
古布作品展は午前11時~午後7時まで。問い合わせはスタジオゆい(電話090・1942・8965)。