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社会・全般
2019年5月9日(木)8:54

【行雲流水】(10連休)

 めったにない10連休だった。旅行へ出かける人、旅行者をもてなす人。連休の過ごし方は人それぞれ、人生いろいろだ

▼観光地でサービス業に従事する人にとっては、〝猫の手も借りたい〟多忙な「連休」だったに違いない。休みがなくても、プラス思考で〝生きがい〟を感じた人もいたことでしょう。発展のシーズ(芽)は〝多様性〟にあり、ともいう

▼「佐賀のがばいばあちゃん」(島田洋七著)は、ものの見方・考え方の多様さをユーモラスに描いてベストセラーになった。「歴史」のテストで赤点をとって落ち込む洋七少年を「過去のことより、未来を見つめなさい」と励ます。「金持ち」をうらやましがると「金持ちは新しい靴を汚さないためにも、レストランでメニューを選ぶときも、気苦労が多いのだよ」と、ひがみ根性を払拭していく

▼だが、現実の世の中は損得勘定で折り合いをつける仕組みになっている。すべての仕事は人助けに通じるといっても、欲得が頭をもたげる。かの漱石先生も「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ」(「草枕」)と悩んだ。バランス感覚を保つことはむつかしい

▼にもかかわらず、佐賀のばあちゃんはバランス感覚を失わず、貧乏生活を明るく乗り切っていく。他人をうらやましがったり、世間にすねたりはしない。淡々と日々の生活を一生懸命生きていく。そんなたくましさが、人々の共感を呼んだのであろう

▼ともあれ、改元10連休は終わった。早めに連休疲れを克服して、未来を見つめていきたいものだ。(柳)


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