02/05
2026
Thu
旧暦:12月17日 仏滅 己 立春
社会・全般
2019年12月14日(土)8:54

【行雲流水】(終末期)

 宮沢賢治の没年齢は満37歳であった。肺疾患による病臥生活中に大出血を起こし、死を覚悟して詩を書いた。「どうも間もなく死にさうです けれどもなんといゝ風でせう もう清明が近いので あんなに青ぞらからもりあがって湧くやうに きれいな風が来るですな」(「疾中」所収「眼にて云う」)

▼死を前にしてすがすがしい覚悟というものが感じられる。そこには不安、悲哀、怒りや孤独感といった心の悩みは無い。若くして死と向き合うことになった賢治の心境は、自らの終末を意識するようになる高齢者のそれに近いものだと思える

▼高齢になると身辺整理を考え、どのような終末を迎えるかを考えるようになるがほとんどの人はそれを言葉にすることは無い。せいぜいボケたくない、寝たきりになりたくないというだけで済ましているのではないか

▼高齢者にとって死ぬことは恐怖ではなくなる。苦しみたくないだけだ。「ピンピンコロリ」を期待するのもそこにある。しかし期待通りにならないのが世の常、人の常だ

▼歳を重ねるにつれ筋力は衰え、節々は痛む。加えて物忘れはするし新しいことが覚えられなくなる。そうなってくると子や孫に面倒をかけることになると思うようになって「早くお迎えが来ないかなぁ」と言いだすようになる

▼しかし、遠くにいる孫に会いたい気持ちは抑えがたく孫に会える日が来るまで元気でいようと思ったりするのも高齢者の特徴だ。いつ死んでもいいがしばらくは生きていたい、という相反する感情を同時にもつようになるのである。いわゆるアンビバレンスの状態だ。ケア・介護する側はその複雑な感情を理解する必要がある。(凡)


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2026年2月3日(火)9:00
9:00

乗り放題チケット販売開始へ

島内路線バス 24時間と48時間の2種類   島内のバス会社の路線バスが乗り放題となる周遊型MaaS(マース)チケット「宮古島周遊フリーパス」の販売を4日から開始する。周遊フリーパスは24時間と48時間の2種類。市や島内のバス会社などの関係者が2日、…

2026年1月27日(火)9:00
9:00

「虹コン」冬の宮古PR/市の閑散期対策事業

ファンとキビ絞りなど体験   アイドルグループ「虹のコンキスタドール」(虹コン、ディアステージ所属)は25日、ファンクラブツアーで宮古島を訪れ、オリジナルバームづくり体験やサトウキビ黒糖作り体験などを行った。下地の農場ではサトウキビを絞り、黒糖作りを…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!