04/30
2024
Tue
旧暦:3月22日 赤口 甲 
社会・全般
2014年10月11日(土)9:00

旧水路跡見つかる/来間川(市指定史跡)の湧水口開く

自治会が作業進め 半世紀ぶりに復元


土砂の除去作業を行ったところ、石積みや岩を掘った古い水路が見つかった来間川=10日、来間島

土砂の除去作業を行ったところ、石積みや岩を掘った古い水路が見つかった来間川=10日、来間島

 市指定の史跡、「来間川」(1976年11月1日指定)の湧水口が約50年ぶりに開かれ10日、「三番川」(貯水池)から流れる湧き水が海へと流れ出した。来間自治会(来間得良会長)が来間川水路の復元作業を進めたところ、埋もれた水路跡からはトラバーチンで囲われた史跡とみられる水路が見つかった。同自治会では週明けにも市教育委員会に届け出るとともに本格的な復元を行いたいとしている。

 同自治会の来間会長によれば、来間川から流れ出る水は昭和40年代初頭まで、漁港そばの海側に流れ出る湧水になっていた。周辺の土砂などが崩れて水路が埋まり、いつの頃からかは不明だが、海側に水が流れ出なくなっていたという。

 同自治会では今年の「ンナフキャウガン」(9、10日)の神事に合わせて水路を開く工事に取り掛かった。土砂の除去作業は業者委託で行ったが、手作業で工事を進めたところ、古い水路跡が見つかったという。

 同水路の復元は、周辺が保安林に指定されている場所などもあり、長い間、自然状態で放置されたままだった。同自治会は市教育委員会、市みどり推進課などの許可を得て、周辺の雑木の伐採作業を行い水路の復元作業に取り掛かったという。

 来間会長は「以前から海への湧水口を開く作業の話は持ち上がっていたが、神事や祭祀のしきたりなどもあって、なかなか実現できなかった。神事や祭祀、島の歴史を大事に守るという意味でも、今回見つかった石積みや岩を掘った水路は非常に価値があるものと思われる」と話した。

 1975年に宮古本島から海底送水が行われる以前は、来間川は島の暮らしに欠くことが出来ない貴重な湧水地であり、戦後も長い間、生活用水を賄う場所だったと来間会長は説明した。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年4月28日(日)9:00
9:00

7269人が地下ダム学ぶ/23年度資料館来館者数

市地下ダム資料館(城辺福里)のまとめによると2023年度来館者数は7269人で、前年度の6706人と比べて563人増加した。新型コロナウイルス感染症の発生以前の19年度の来館者7743人と比較すると94%まで回復している。来館者はリピーターが多く、島外に住む市…

2024年4月28日(日)9:00
9:00

成田-下地島が運航再開/ジェットスター

ジェットスター・ジャパン(GK)は27日、成田-下地島路線の運航を再開した。昨年10月に運休して以来約6カ月ぶり。使用機材はエアバスA320。運賃は片道7490円~5万1390円。再開初日は大型連休スタートとあって多くの観光客らが下地島空港に降り立った。

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!