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2014年7月27日(日)8:55

前里 初子さん(63歳)/卓球宮古代表28年

後進導く生涯スポーツウーマン


前里初子さん

前里初子さん

 夜間の宮古島市総合体育館の一角で、多くの老若男女が卓球競技にいそしむ中、ラケットを手にステップを踏む前里さん。高校生を相手に得意のカットでラリーを重ねる。軽やかで、還暦を過ぎた女性のステップではない。「若い人と練習するのは楽しいよ」と前里さん。涼しい表情で息の乱れも無い。卓球歴30年余という猛者の実力か。

 毎年宮古代表に選出される。県大会や先島親善大会など代表歴は28年に及び、そのほとんどで勝利する。宮古卓球協会の安谷屋満会長は「大会で彼女が負けたという記憶はさほど無い。あっても一回か二回でしょうね。年齢的にはシニア(40歳以上)でも、実力を見込んで度々一般にぶつけたりしました。それでも負けません。それで28年ですからね。我々の常識を超えた存在で、宮古チームへの貢献は計り知れません」と絶賛する。

 そんな前里さんだが、卓球との出会いは案外遅い。西辺中学校を卒業後、三重県の紡績工場に就職、併せて夜間の高校に通った。その会社に卓球部があり、入部を勧められた。

 「卓球なんて全く知らなかったです。他の競技は体格的に無理だからといった位の理由で卓球部に入ったのが最初の出会いです」と前里さん。

 しかし、「監督に恵まれました。練習は厳しかったです。やたら走らせるし、鏡相手にスマッシュ、カットなど1日500回の素振りを毎日やりました。それで基本を身につけました。昼間は仕事、夜は授業、そして部活という日々が続きました。結果、チーム代表5人に選ばれ、三重県の実業団大会で優勝したりしました。でも、勝っても内容が悪いと直ちに代表から外される厳しいものでした」と振り返る。

 その後、20代も後半になって宮古に帰るが、結婚、出産、育児で卓球に接する機会は無かった。そして10年ほど経ったころ、偶然、宮古で開催された先島親善大会を観る機会があり「宮古で卓球を始めるきっかけになりました。しばらく勘の戻りが悪かったのですが、続けるうちに体が動くようになりました」と以後、先述の活躍となっていく。

 現在は「娘が卓球を始め、県大会で優勝する姿などをみて、もう現役はいいのかなという気にもなってますが、多くの世話を受けましたし、今後は後進の相手を楽しみたいですね」と語る。70歳まで?の問いには「そんな~」と笑ったが、軽やかなステップを目の当たりにすると満更でもない気にさせる生涯スポーツウーマンだ。

 前里 初子(まえさと・はつこ) 1950年12月10日生まれ。平良字西原出身。1男2女。

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