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【特集】2024年新年号
2024年1月1日(月)0:11

時を越え思いつなぐ/平良第一小のシンボルツリー
親泊さんの願い叶う/運動場のガジュマル

親泊さんによって大切に育てられた木は正門前に移され子どもたちが見守っている=平良第一小学校


平良第一小学校グラウンドのシンボルツリーとして長年親しまれているガジュマルがある。元々は2本並んでいた双子の木。しかし2019年9月、度重なる台風の被害によって折れ、木の1本はやむを得ずこの場所から撤去された。

木は根元から折れてしまったため、撤去されることが決まった。当時その話を聞きつけて木を受け継いだ同校の卒業生がいた。故親泊宗秀さん(享年62)だ。木が撤去される前日に学校に出向き、枝2本を自宅に持ち帰り自宅で育て始めたという。

親泊さんの妻智代さんに当時のことを尋ねると「枝を持ち帰って来た後、鉢に植えて大切に育てていた。病気で入院した後もガジュマルのことをいつも気にかけていましたね」と振り返った。

ガジュマルは親泊さんが亡くなった後も家族で大切に育てた。鉢に植えた枝からしっかりと根が張ってきたことから21年7月に親泊さんの孫である佐和田桜さん(5年)が、再び同校に寄贈した。

昨年、同校に赴任した與那覇盛彦校長は「昔からこの木は大切なシンボル。双子のうち1本が無くなるのは寂しいと思っていたのでこうして形を変えても大切に残していきたい。子どもたちにも親泊さんの気持ちをしっかりと伝えていきたい」と語った。

親泊さんに大切に育てられた枝は現在正門前に植えられ、子どもたちが毎日見守っている。

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