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【特集】2024年新年号
2024年1月1日(月)0:09

「ヤシガニ・ウミガメの島」宣言/来間島を創造する実行委 生態調査などで保護活動

ヤシガニ・ウミガメ勉強会


来間島の自然を保護するために「次の来間島を創造する実行委員会」(大島康生代表)は「ヤシガニ・ウミガメの島宣言」をし、それらの生態系を学ぶ勉強会や調査などの活動を行っている。大島代表は今後の目標として「ヤシガニやウミガメの保護だけではなく、島全体を保全して市民活動の見本となるように頑張りたい」と抱負を語る。

団体の設立は、大島代表が来間自治会の砂川重信自治会長から2021年に観光客が撮影した一枚の写真を見せられたことがきっかけとなった。

その写真とは、ムスヌン浜で卵からふ化したウミガメの子どもが海に向かって行く様子を写したものだった。

大島さんによると、ひと昔前まで島では多くのウミガメが産卵していたが、観光客の増加で遊泳者や星空撮影ツアーなど昼夜を問わず多くの人が訪れるようになり、ウミガメ産卵の形跡が見られなくなったという。

そのウミガメがまだムスヌン浜で産卵していること、来間島がヤシガニの保護区であることから大島さんは、希少な生物と共生できる島づくりを思いついた。

そして、22年に団体を設立、島を訪れる人たちを地域の一員として迎え入れ、島の豊かさについて考え伝承し実践していくために

 1、海は、生まれそして還るところ
 2、浜は、命を育むゆりかご
 3、緑は、この世に生きるすべてのものの守り

と、「来間島ヤシガニ・ウミガメの島宣言」を行った。

昨年9月には、市地域活性化モデル地区支援事業の業務としてタコ公園を2日間にわたり、午後9時から夜間封鎖してヤシガニの生態調査を行った。

また同10月には、県立芸術大学の藤田喜久教授、日本ウミガメ協議会付属黒島研究所の中西悠学芸員を招き「ヤシガニ・ウミガメ勉強会」を実施した。

大島さんは「今後も調査を継続し、活動を島全体に広げたい。目標は大きく島が国立公園になることを目指したい」と話した。

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