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【特集】新年号
2021年1月1日(金)8:53

平良

わが家自慢の宝/高野集落
大型容器置物、花々置物/貝殻細工、友利弘一さん(60)


自慢の貝殻細工作品と一緒に記念撮影に応じた友利弘一さん=平良高野の友利さん宅

自慢の貝殻細工作品と一緒に記念撮影に応じた友利弘一さん=平良高野の友利さん宅

 平良高野集落にある友利弘一さん(60)宅は貝殻細工作品などで埋まり、まるで私設貝殻博物館のような雰囲気を醸し出している。友利さんは今は亡き父博吉さん(昭和6年生まれ)の遺志を継いで大事に保管し、独自の貝殻細工技術でコツコツと作品を製作。一番座には黄金色の花々が咲き誇る置物(高さ97㌢、最大横幅100㌢余)、数千個の小さい貝殻を貼り合わせた大型容器置物(高さ76㌢、最大口径約50㌢)がどっしりと飾られ存在感を感じさせている。

 各室内には数種類の貝殻を組み合わせた愉快なシーサーがずらり。ホシダカラ貝やタルダカラ貝が神秘的な輝きを放つ。あばら骨の形をしたホネガイ(骨貝)は来客の目を引く。ウミウサギ貝、千年貝などは色や形が来客を魅了する。

 60年前、友利家の家族6人は、大神島から高野集落に入植した。

 1961(昭和36)年、当時の琉球政府の移住計画によって平良市大神島17戸、多良間村水納島18戸、宮古本島内5戸の計40戸275人(男子137人、女子138人)が高野集落に入植した。新しい半漁半農社会が形成された。

 当時、友利博吉さん(30)と妻洋子さん(26)は子ども4人と一緒に家族6人で移り住んだ。次男弘一さんは0歳児だった。

 入植以降、博吉さんは高野海岸のイノー(池礁)で網漁を行い、大漁の日々が続いた。素潜りではタコを取ったり、趣味で生貝を採取した。美しい貝類は軟体部を取り除き、貝殻は洗って乾燥させ自然の状態で飾った。貝コレクター歴は少なくとも50年以上とされる。

 高野集落では、子ども3人を授かり、きょうだい7人は元気に育った。

 友利さんは社会人に成長すると、独学で貝殻類を材料にした細工作品を仕上げた。自身でも海底や浜辺から生貝や貝殻を集め、仕事の合間には多彩な作品づくりに奮闘するようになった。

 「貝殻の種類は数えたことがない。倉庫には貝殻が多くて、保管場所が狭い。貝殻細工作品や貝殻の一部は販売も考えている」と友利さん。

 正月休みもそこそこに貝殻細工に取り掛かる。

 連絡先は、友利弘一さん(電話090・6867・6339)まで。

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