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2017年5月31日(水)9:03

高い所大好き「セコム君」/多良間島.

車の屋根にさっそうと


高いところが大好きで牧草ロールの上にもこの通り=29日、多良間島

高いところが大好きで牧草ロールの上にもこの通り=29日、多良間島

 【多良間】ブルルンッ-。聞き慣れた2㌧車のエンジン音が響くと、どこからともなくやってきて運転席の屋根にひょいと飛び乗るワンちゃんがいる。多良間島に住むセコム君だ。車が動いてもわが物顔で仁王立ち。たまに足を滑らせて落っこちるけど、それもご愛嬌とばかりにすぐ〝指定席〟に駆け戻ってくる。車を走らせると、少し口を開けて目を細める表情が愛くるしい。村の人たちの表情も緩みっ放しだ。

 「家の番犬になってくれれば」と思って命名されたセコム君は4歳。2歳のころ、飼い主の西原良宏さんが2㌧車を運転しようとすると助手席に座るようになった。3歳になると荷台へ移動。間もなく運転席の屋根に飛び乗るようになった。

 「危ないから下りてきなさい」と言っても知らんぷり。無理に下ろそうとするとご機嫌斜めになるからやっかいだ。

 「まあいいさ。車を動かしたら怖くなって下りてくるだろう」と思ったら甘かった。セコム君は下りるどころか、幸せそうに体毛を風になびかせて涼んでいる。「もうどうしようもない」。西原さんはあきらめた。

 するとセコム君。お返しとばかりに牛追いの仕事を始めた。牛を飼う西原さんが、たまに逃げ出す子牛を追いかけ回す姿を見ているうちに覚えてしまったようだ。西原さんより速いスピードで牛を追い回し、牛舎に誘導するというから驚く。

 今では「従業員のような存在だよ」と愛犬をなでる西原さん。「相棒に近いね。いつも、どんなときも一緒にいてくれるから」と笑った。月に1度のお給料は和牛500㌘。試しに外国産牛を出してみたらぷいっ。なんともグルメなワンちゃんだ。

 2㌧車の屋根に乗って集落を流すセコム君。住民は当初「危ないじゃないか」「虐待じゃないのか?」と心配した。警察官も「注意しているんですが…」と困った表情を浮かべたけど、セコム君が好んでその場所にいるというから対応が難しいのだとか。今では地域の皆さんも「ほんと不思議な犬だよ」とほほ笑まずにはいられない。人気はうなぎ登り(?)だ。

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