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環境・エコ
2022年1月16日(日)8:59

行き場失うセマルハコガメ

市に持ち込み45個体/天然記念物・外来種で対応苦慮

 

34匹が繁殖防止のために雄と雌のエリアに分けられて飼育されているセマルハコガメ=14日、市歴史文化資料館

34匹が繁殖防止のために雄と雌のエリアに分けられて飼育されているセマルハコガメ=14日、市歴史文化資料館

愛らしい顔を甲羅からのぞかせながらゆっくりと歩く姿がとてもかわいいセマルハコガメ。国の天然記念物である一方で、宮古島では外来種として位置付けられている。そんなセマルハコガメの対応に苦慮しているのが市教育委員会と市環境衛生課だ。現在、市民らから持ち込まれた45個体を飼育しているが、その複雑な背景から自然に戻すことができず、譲渡するにもさまざまな条件がありハードルが高い。市ではただ増え続ける飼育個体への対応に頭を悩ませている。

セマルハコガメは、中国南部から台湾、八重山諸島(石垣島、西表島)が原産。八重山諸島の亜種ヤエヤマセマルハコガメは国指定天然記念物となっている。

個人でペットとして飼うことはもちろん、山林などで見つけても本来はその場所から動かすこともできないという。

市に持ち込まれている個体は、市民が山林などで見つけたもので、近年は島内で個体数が増えている影響からか持ち込まれる数が増えているようだ。

市生涯学習振興課では、市歴史文化資料館で34個体を飼育している。最近では持ち込まれる数が多いことから、対応できない11個体を市のクリーンセンターでも飼育している状況だ。

持ち込まれた個体は天然記念物で、自然界に戻せば問題は解決するかに思われるが、もう一つの「外来種」という側面から戻すことができないという。

同課によると毎年、県の天然記念物の担当者に宮古の現状を報告しながら対応を求めているが、県も別の天然記念物への対応もあり、具体的なことができていないのが現状だ。

同課は「今の状況は十数年の積み重ね。飼育個体もどんどん増えて管理する方も大変。現状では見つけても触らないし、保護しないというのが基本的な取り扱いになる」と訴え、市民に理解と協力を求めている。


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