12/07
2024
Sat
旧暦:11月7日 大安 乙 大雪
社会・全般
2019年6月11日(火)8:56

宮古方言の伝承訴え/「みゃーくふつの未来」上映会

多くの観客が訪れた「みゃーくふつの未来」の上映会=9日、市内の飲食店

多くの観客が訪れた「みゃーくふつの未来」の上映会=9日、市内の飲食店

 社会言語学を志す研究者の藤田ラウンド幸世さん(国際基督教大学客員准教授)と映像アーティストの服部かつゆきさんによるドキュメンタリー映像「みゃーくふつの未来-消えゆく声、生まれる声-」の上映会が9日、市内の飲食店で行われ、宮古方言の今と今後への希望を描いた映像に訪れた人たちも見入っていた。

 今回のドキュメンタリー映像は、2015年から3年間の藤田さんの研究場面を服部さんが撮影して完成させた。 

 今回の映像について、服部さんは「池間と島尻と久松の3地区を中心に3年の間に撮影したものを宮古語に限定した内容で編集して完成させた。編集作業を通して宮古語と一緒に地域の豊かな文化がしっかり培われていることが分かったのでとても面白かった」と話した。

 映像の中では、お年寄りたちが標準語と方言を交えながらインタビューに応えている内容が紹介された。

 会話の中では、昔に比べても方言を使う頻度が減り、以前は方言で表現できたことが方言の語彙(ごい)が減ってしまって、なかなか思い出せないでいることなども示された。

 また、お年寄りたちの中には子供のころの「方言札」についての思い出を語る人もいて、標準語を普及させるために方言を使わなくなっていった経緯なども紹介された。

 一方で、子どもたちの中には民謡を通して方言に触れていることなども紹介され、観客たちは地域の貴重な財産としての方言を守っていくことの大切を感じ取っていた。

 多くの市民が来場したことについて服部さんは「独善的にならないよう心掛けたが地元にどう受け止められるか緊張する。この映像を通していろいろな意見をもらえることができればうれしい」と話した。

 藤田准教授も、3年間を振り返りながらインタビューに応じてくれた人たちに感謝し、失われつつある島の言葉の魅力とそれを守り続けることの大切さを訴えた。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年11月22日(金)9:00
9:00

宿泊税、県民にも課税へ

県検討委、税率2%で上限設定   【那覇支社】宿泊税の導入に向けた第3回観光目的税の導入施行に関する検討委員会が20日、県庁で開催され、税率2%で上限を2000円とし、県民にも課税する方針を確認した。離島住民が観光目的でなく宿泊するケースについては、…

2024年11月21日(木)9:00
9:00

宮古島北部の魅力PRへ

ローカル体験提供プログラム きょうからサービス開始/沖縄トヨタなど   沖縄トヨタ自動車(本社浦添市、野原朝昌代表)はこのほど、観光庁の「地域観光新発見事業」に採択されたことを受け、トヨタ・コニック・プロ(本社東京、山下義行社長)と宮古島観光協会(吉…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!