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社会・全般
2020年1月10日(金)8:54

【私見公論】ばんたがうまりずまのライフプラン/竹井 太

 過去3回の投稿で健康に生活を送るためのライフプランの大切さをお伝えしてきましたが健康の定義とは何でしょう。1946年にWHO世界保健機関憲章の中で「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」(日本WHO協会訳)とされています。

 この定義が絶対とは思っておりませんが一指標として見た時にどうでしょう。健康に生きると考えた時、皆さんは健康というものをどのように捉えていますか。おそらく多くの方が身体的なものとして一番に考えておられると思います。でも、昔から「病は気から」と言われるように精神的にも健全でなければ健康は手に入りにくいことを知っています。

 加えて、生活環境の整備がなされなければ健康な状態を保てないことも十分に理解されていることだと思います。しかし、現状はこの生活環境の整備についてどれほどの方が関心を持ち、時間を割いておられるのでしょう。時間に追われる生活が日常化する中でワーキングプア(働けど働けど生活は楽にならない)が蔓延し、精神的なゆとりも持てず健康に生きることの大切さを考え直す時間を持てない中でどうして健康な生活の確保ができるのでしょう。

 その昔、日時計で一日を豊かに生きてきたおじぃやおばぁの時代から電子時計で時を刻まれる生活に移行し、それでも宮古島には豊かな自然が多く残っていました。しかし、昨今の変化により緑は減り、虫も減り、空も小さくなり、自らの健康を考えながら生活することができなくなってきている人が確実に増えてきています。皆さんの健康に携わる者としましては、このような状態でも何とか健康な生活が続けられないものかと頭をひねっているところです。ちなみに、ん診療所の待合には時計を置いていません。せめて来院された時だけでも自分の健康を考える時間を取っていただきたく思い、開院以来時計を置いていないのです。

 健康を支えるためのライフプランを考える際、この環境という条件を抜きにして良案を考え出すことは難しいと考えています。これは宮古島で日常診療をしていて感じていることです。特に認知症の方と接する機会が増えたことで、薬物治療よりもその人の生活環境をしっかり整えることで病状の改善や進行の遅延を図れることを多く見てきました。今はそれぞれのライフスタイルに合わせた全人的な柔軟性のある健康管理が求められている時代です。その中で欠落してはならない条件が生活環境です。ついつい忘れがちな生活環境、それはばんたがうまりずまの自然保護のことでもあります。自然が持つ潜在的な力が疾病に対する治癒力に大きく関与する研究も多く発表されています。宮古島の豊かな自然は何ものにも代えがたい宝物です。自然保護は自分だけの努力では改善できません。社会全体がその方向に動かないとできないものです。

 今年10月にJTAドームで「健康フェスタ」を企画しています。目的は一人一人の健康をご自身で見直し、自分の生きざまにあったライフプランを設計するきっかけづくりです。身体、精神疾患問題だけでなく、私たちの健康生活基盤である宮古島の豊かな自然環境の問題も取り上げられれば良いかとも考えております。乞うご期待。

 どなたもが「生きて活きて逝ききる」社会づくり、今年は夢を現実にしていきましょう。
(うむやすみゃあす・ん診療所院長)


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