崖下に廃材など不法投棄/伊良部島の「バナタ展望台」
伊良部島にある「ふなうさぎバナタ展望台」の横にある手すりから崖下に向けて大量のごみが不法投棄されていることが分かった。宮古毎日新聞に通報した市内でダイビング業を経営する男性(65)によると、4月ごろからこの場所に不法投棄ごみが増え始め、1カ月ほど前にダイビングポイントに向かっていた際に、海側から崖を見上げた客から「汚いね」などと指摘されたという。
この男性によると、以前からこの場所にごみはあったが、どんどん増え始めて空き缶やリフォームした後の廃材などが目立っていたようだ。
23日に現場を確認したところ、空き缶やかなり使用されたと思われる床材などが投げ捨てられていた。
取材に同行したこの男性は「以前に比べて減っている。多分、昨日の台風でかなりの量のごみが強風に飛ばされて海に流れてしまったと思う」と話した。
この男性は「客からは『陸から見えるところだけきれいにしてもだめ。海から見える場所もきれいにすべき』と言われたので、こうした状況を知らせたかった。ぜひ、行政にも動いてほしい」と話した。
連絡を受けて駆け付けた伊良部地区地域づくり協議会の比嘉臣雄会長は「最近、近くでも建築廃材の不法投棄があった。最近よくこうした不法投棄がある。県や市にも連絡して対応を呼び掛けたい」と話した。
この展望台は以前、サシバをかたどったコンクリート構造物があったが、老朽化で2年前にサシバの構造物は解体撤去されている。
工事完了後は屋根のない展望台となったが、今でも多くの観光客が訪れて高台から眺める壮観な風景を楽しんでいる。