事前申請で祝日も開放/市陸上競技場
高体連要請に市教委/当面は現行条例で対応
祝日を休場扱いにしている市陸上競技場など体育施設の管理運営で、県高等学校体育連盟宮古支部(本村博之会長)は20日、市教育委員会(宮國博教育長)に利便性の向上を求める要望書を提出した。祝日開放のほか、高校生の利用料金減免措置の充実を求めた。祝日の利用について宮國教育長は「事前に申請書の提出があれば、教育委員会が担当課の勤務態勢を考えて開けるという判断になる」と述べ、当面は現行条例の範囲で祝日の開放に対応していく方針を示した。
高体連宮古支部は▽祝日の利用▽市体育施設の利用料金軽減▽市体育施設の用具借用料金の軽減-など3点の要請を行った。
祝日の取り扱いについては今年5月の大型連休の運営について言及し、「昨年は利用できたが、今年は休場となり、まったく使用できなかった」と一転した市の対応を疑問視した。
これに宮國教育長は「条例を改正しないと利用できない」と原則論を主張。その上で「(祝日に)利用したい場合は事前の申請手続きを取ってくれれば教育委員会として対応できる」と説明した。今年は申請書の宛名が市民スポーツ課だったことに触れ、「課レベルでは判断できない部分もあるので教育委員会宛てに提出してほしい」とし、市教委として申請書を受理して開放する方針を示した。
宮國教育長は「教育委員会として施設を使わせないという姿勢は一切ない。今回の場合はボタンの掛け違いがあった」とも述べて高体連側に理解を求めた。
陸上競技場など市の体育施設は原則として祝日は休場扱いとなる。このため今年の大型連休は使用できなかった。宮古毎日新聞社の調べで県内にある全天候型陸上競技場は施設。大型連休期間中、宮古島市以外はいずれも開放した。
この実態は市議会でも表面化し、一部の議員は祝日を開放するための条例改正を当局に求めた。6月議会では下地敏彦市長が「競技場を含めて、体育施設の利用時間は見直さなければならないと思っている」などと答弁し、休場日のあり方を含めて市教委と検討に入る考えを示している。
高体連宮古支部は、施設の祝日開放ほか、高校生が体育施設を使用する際の利用料金減免措置についても要望。小・中学生と比較して減免に差があると訴えて改善を求めた。宮國教育長は「改善の余地はあるので検討したい」と述べた。