優秀賞に山川、奥平さん/全日本中学生水の作文コンクール
水資源の大切さ訴える
【那覇支社】第38回「全日本中学生水の作文コンクール」(主催・県、国土交通省)地方審査の県知事表彰式が1日、県庁で行われ、宮古地区から優秀賞に山川梨緒さん(多良間中3年)や奥平芽衣さん(北中3年)、入選に下地咲玖良さん(北中2年)が選ばれ、安慶田均企画調整統括監から賞状と副賞が贈られた。
表彰式では、国交省の中央審査会に推薦した優秀賞5点のうち、山川さんが優秀賞に輝き、奥平さんは入選に選ばれた審査結果も報告された。入賞作品は5日まで、県庁1階ロビーで展示される。
山川さんは「中央審査の優秀賞にも選ばれて、本当にうれしい。昔の多良間島の人たちは、生きるために水で苦労したことを伝えたかった」、奥平さんは「とてもうれしい。普通に当たり前のことを書いて賞が貰えるとは思っていなかったので、これからも水を大切にしていきたい」、下地さんは「信じられないが選ばれてうれしい。水を楽に使える裏には苦しんでいる人もいるので、水を大切にしようとの思いで書いた」と、それぞれ喜びを語った。
審査講評で与勝第2中学校の中村真由美教諭は、山川さんの受賞作「『生きる』につながる『水』」について、「祖先が水を大切な存在としていた思いに触れ、普段の生活の中から水資源を大切にすることで島を受け継ぎ、自分たちが生きていくことへ強い意志が感じられる」と話した。
奥平さんの作品「未来へ水を届けるために」は、「祖父との畑仕事から、水は欠かせないものだと肌で感じ、湧き水や地下ダムについて触れ、自分の住む地域にある水資源を良く見つめ直している」、下地さんの「命を支える水」は、「テレビ番組で知った事実や自然災害から受けた影響を知ることで水の大切さを実感し、水のある生活に感謝の心を持つことの大切さを素直に表現した」と、それぞれ評した。
毎年8月1日「水の日」・「水の週間」(1~7日)の全国的な関連行事の一環として、水の貴重さや水資源開発の重要性について関心を高め理解を深めてもらおうと、次代を担う中学生を対象にした同コンクールを実施している。今回は県内15校から56点の応募作品があり、審査の結果、優秀賞5点、入選5点が決まった。
翁長雄志知事(代読)は「今回の受賞は、日頃から水に関心を持ち水を大切にしてきたことが実を結んだ。この受賞を機に、さらに水への関心を深めて貴重な水資源の保全に貢献してほしい」と激励した。